「メガアース」惑星を発見、質量は地球の17倍


スミソニアン天体物理学センターがケプラー望遠鏡で

「メガアース」惑星を発見、質量は地球の17倍

りゅう座方向に560光年離れた所にある巨大な地球型岩石質惑星の想像図(右手前)。これまで多数見つかっている「スーパーアース」を上回る「メガアース」という(米ハーバード・スミソニアン天体物理学センター提供)

 地球からりゅう座の方向に560光年離れた所で、直径が地球の2・3倍、質量が17倍で岩石質と推定される惑星をケプラー宇宙望遠鏡などによる観測で発見したと、米ハーバード・スミソニアン天体物理学センターが3日までに発表した。

 太陽系外で地球より大きい岩石質の惑星は「スーパーアース」と呼ばれるが、研究チームはこの惑星をさらに大きい「メガアース」に新たに分類することを提唱した。今後ほかにも見つかると予想される。

 従来の惑星形成理論では、惑星が大きく成長するにつれて周囲に豊富にある水素ガスを多く取り込むため、木星のようなガス惑星になると考えられていた。岩石質であるかは直接観測できておらず、直径と質量に基づく推定だが、これほど巨大な岩石質惑星の発見は意外だという。

 この惑星「ケプラー10c」は、太陽に似た恒星の周りを1周45日で公転しており、恒星との距離が非常に近い。内側には質量が地球の3倍と推定される惑星もあり、1周わずか20時間で公転している。

 この恒星や惑星が形成されたのは約110億年前と、太陽系の約46億年前に比べて2倍以上古い。宇宙が約138億年前に誕生してから間もない時期に当たり、この頃に既に地球に似た岩石質惑星が多かったなら、生命が存在できる環境も珍しくなかった可能性があるという。