フランシスコ・ローマ法王がエルサレムを訪問


東西教会の歴史的和解50年で祈り

フランシスコ・ローマ法王がエルサレムを訪問

25日、エルサレムの聖墳墓教会でコンスタンチノープル総主教バルトロメオス1世(右)と握手するフランシスコ・ローマ法王(EPA=時事)

 中東歴訪中のフランシスコ・ローマ法王は25日夜、聖地エルサレム旧市街の聖墳墓教会で、コンスタンチノープル総主教バルトロメオス1世と合同で祈りをささげた。1964年にエルサレムで、当時のローマ法王と東方正教会の総主教が東西教会の対立を解消した歴史的な和解から50年を記念して行われたもので、東西教会のさらなる結束を誓った。

 聖墳墓教会はキリストが処刑されたゴルゴタの丘の上に建つとされる。2人は、キリストの遺体を置いて香油を塗ったとされる「塗油の石」にひざまずき、祈りをささげた。

 これに先立ち、法王はイスラエルのベングリオン国際空港で行われた歓迎式典で、「2国家共存による解決を現実のものとし、夢のままで終わらせてはいけない」と語り、イスラエル首脳を前に中東和平実現の必要性を訴えた。

 また、イスラエルのペレス大統領とパレスチナ自治政府のアッバス議長を「平和への祈り」のためにバチカンの自宅に改めて招待した。AFP通信によると、アッバス議長は招待を受け入れ、6月6日に訪問予定というが、ペレス大統領は回答を明らかにしていない。(エルサレム時事)