羽生結弦選手に紫綬褒章、希望をともす栄誉


羽生結弦選手に紫綬褒章、希望をともす栄誉

羽生結弦選手

 ソチ五輪でフィギュアスケート日本男子初の金メダルを手にした羽生結弦選手。「スポーツのみならず、日本の国の発展に携わってきた方々や偉人の方々が受章してきたと理解している。その中に名前を刻めて、うれしく思う」

 仙台市出身の19歳。4歳でスケートを始め、15歳で世界ジュニア王者。長足の進歩で、今季は世界選手権、グランプリ・ファイナルも制し、「3冠」達成。それでも「一番のライバルは自分。さらに好成績を残せるように頑張りたい」。向上心は尽きない。

 練習中に東日本大震災に遭った。困難を乗り越え、世界で活躍する姿が、復興への思いを風化させない存在になることを願い、「金メダルが希望の象徴になればうれしい」。新たな栄誉はさらに明るい光をともした。

春の褒章は684人と23団体、女性は過去最多の206人

 政府は28日付で、2014年春の褒章受章者684人と23団体を発表した。芸術やスポーツ分野で活躍した人を対象とする紫綬褒章は、ソチ冬季五輪フィギュアスケートで金メダルを獲得した羽生結弦さん(19)、09年に「おくりびと」で米アカデミー賞外国語映画賞に輝いた映画監督の滝田洋二郎(本名瀧田洋二郎)さん(58)らが受章した。

 女性は過去最多の206人、全体に占める割合(団体除く)も30・1%と過去最高だった。29日に発令される。