地下鉄サリンから27年、都内で遺族らが追悼式


14人が死亡、「若い人に被害者や遺族の気持ちも伝えたい」

地下鉄サリンから27年、都内で遺族らが追悼式

地下鉄サリン事件から27年となり、東京メトロ霞ケ関駅で献花する遺族の高橋シズヱさん=20日午前、東京都千代田区(代表撮影)

 14人が死亡、6000人以上が負傷したオウム真理教による地下鉄サリン事件は、20日で発生から27年となった。東京メトロ霞ケ関駅(東京都千代田区)では、遺族の高橋シズヱさん(75)らが犠牲者を追悼した。

 発生時刻に近い午前8時、駅員13人が黙とうをささげ、霞ケ関駅務管区長の小川喜治さん(58)が献花。高橋さんは午前10時すぎに献花に訪れ、「若い人たちに事件の内容だけではなく、被害者やその遺族らの気持ちもきちんと伝えていきたい」と話した。

 事件は1995年3月20日朝に起きた。当時の教団幹部らが霞ケ関駅を通る3路線の車内で猛毒サリンが入った袋を傘で突き刺して散布。同駅では助役で高橋さんの夫一正さん=当時(50)=と、代々木電車区助役の菱沼恒夫さん=同(51)=が亡くなった。

 オウム真理教による一連の事件では、元代表の松本智津夫元死刑囚=執行時(63)=ら13人の死刑が2018年7月に執行された。