ミドリガメとアメリカザリガニの販売を規制へ
外来生物法改正案を閣議決定、捕獲や家庭での飼育は容認
政府は1日の閣議で、外来種アカミミガメ(ミドリガメ)とアメリカザリガニについて、家庭のペットとしてなら捕獲や飼育を例外で認める規定を盛り込んだ外来生物法改正案を決定した。販売や放流、不特定多数の人に分ける行為は禁止する。来夏の施行を目指す。
米国南部原産の2種は全国に分布。在来の生態系や農水産物に被害をもたらし、飼育や譲渡などを規制する特定外来生物への指定が政府内で議論されてきた。ただアカミミガメは約160万匹、アメリカザリガニは約540万匹が家庭や学校で飼われており、一律に規制すると放流につながるとして見送られてきた。
改正案では、特定外来生物でも販売目的でないペットなら、捕獲や飼育、無償譲渡を例外的に認める規定を新設。既に飼育している場合は放流しないよう求める。ザリガニ釣りなどレジャーでの「キャッチ・アンド・リリース」は認める。
また改正案では、特定外来生物ヒアリへの水際対策を徹底。生息が疑われる民有地へ立ち入りできるようにするほか、「要緊急対処特定外来生物」として新たに指定し、通関後の貨物検査などをできるようにする。