豪政府、外国人旅行者の入国を全面再開


2年ぶりの再開、2回のワクチン接種完了が条件に

豪政府、外国人旅行者の入国を全面再開

21日、オーストラリアのシドニー国際空港に到着し、歓迎を受ける旅行者(AFP時事)

 オーストラリア政府は21日、新型コロナウイルスの感染防止のため禁止してきた外国人旅行者の入国を、2回のワクチン接種完了を条件に約2年ぶりに全面再開した。コロナ禍で厳しい水際対策を講じてきた豪州の入国再開は、世界的な制限緩和の流れを象徴している。

 豪州では新型コロナの感染状況がピークを越えたことに加え、16歳以上で2回のワクチン接種率が94%超に達し、3回目の接種も進んだことから再開を決めた。

 豪州入国はニュージーランドやシンガポールからの渡航者が解禁された後、昨年12月からは日本や韓国からの渡航者、多くの国の留学生や技能労働者らを対象に認められた。自国民の海外渡航は昨年11月に解禁した。

 豪州の観光業界の市場規模はコロナ禍前は年600億豪ドル(約5兆円)を超えていた。テハン貿易・観光・投資相は声明で「パンデミック(世界的大流行)にうまく対応し、ウイルスと共存することを学んでいる。豪州人は海外を旅行し、われわれは外国からの訪問者を歓迎する」と語った。(シドニー時事)