スノーボードの平野歩夢、決勝最終滑走は有利に


ダブルコーク1440を2度決め予選トップ、決勝へ気合十分

スノーボードの平野歩夢、決勝最終滑走は有利に

スノーボード男子ハーフパイプ予選2回目の平野歩夢=9日、張家口(時事)

スノーボードの平野歩夢、決勝最終滑走は有利に

スノーボード男子ハーフパイプ予選1回目の平野歩夢=9日、張家口(時事)

 予選の2回目。平野歩は技の難度を上げてきた。ダブルコーク1440(縦2回転、横4回転)を2度入れるなどして93・25点をマーク。ライバルのジェームズ(オーストラリア)を上回ってのトップ通過にも「まず予選を通れてよかった。そこは大前提なので」と、冷静な口ぶりだった。

 だが、この首位には大きな意味がある。決勝の滑走順は予選の下位から。平野歩の出番は一番後ろになる。前回の平昌五輪は最終滑走者だったホワイト(米国)に3回目で逆転され、最後の最後で金メダルを逃した。「いろんな人の滑りを見て、考えられる」。他選手の得点を見て自身の技の構成を決められる点で有利と言える。

 コロナ禍で1年延期された東京五輪にスケートボードで出場。冬の北京への本格的な準備期間はわずか半年だった。それでも自分が堂々の主役であることを予選から証明した。「いつも通り、それ以上に滑りがうまく決まればなと。気合は入っている」。11日の決勝に向けて静かに闘志を燃やした。(時事)