メークに新提案、マスク外しても「かわいく」


マスク着用が常態化、化粧品メーカーが需要掘り起こし狙う

メークに新提案、マスク外しても「かわいく」

コーセーが販売している「ジルスチュアート」ブラ
ンドのアイブロウ=2021年12月17日、東京・銀座

 新型コロナウイルス感染拡大で常態化したマスク着用。口元を中心に顔の一部が覆われるため、化粧品業界は商品戦略などに知恵を絞る。各社はマスクをしたままでも、外しても「かわいく、美しく」見せるメークを顧客に提案し、新たな需要の掘り起こしを狙う。

 調査会社インテージ(東京)の「2021年、販売苦戦したランキング」では、頬紅が3位、口紅が6位にランクイン。新たな変異株「オミクロン株」の感染急拡大で、インバウンド(訪日外国人旅行者)需要の回復も見通せず、厳しい事業環境を強いられている。同社の前田彩アナリストは「安心してマスクを外せる社会にならないと以前のような市場に戻らないのではないか」と指摘する。

 こうした中、花王が昨年5月に発売した「ケイト リップモンスター」は、昨年末までの累計出荷数が220万本を突破するヒットとなった。「マスクを外した時もかわいくいたい」という消費者ニーズに着目し、マスクをしていても口紅が落ちにくいなどの機能が評価された。

 コーセーは、マスクをしたままでも楽しめる新しいメークを各ブランドで提案する。マスク顔の印象を左右する眉や目に注目。「ジルスチュアート」ブランドのアイブロウ(眉墨)はピンクの色味を加えることで、目元に優しい印象を出せる。

 一方、化粧水など基礎化粧品は回復の兆しを見せる。在宅機会が増え、肌の手入れに時間をかける人が増えたことも一因だ。ファンケルのエイジングケア向け美容液は8000円台と高価格帯だが、「マスクによる肌荒れにまずは肌の土台を整える」とのコンセプトで好調という。