大坂なおみ、持ち味消されアニシモバに惜敗
粘り負けで全豪テニス連覇ならず、「楽しい試合できた」
大坂が大きく調子を落としたわけではない。それだけ世界ランキング60位のアニシモバは、好プレーの連続だった。「ハイレベルな試合だったと思う」と前回覇者。最終セットは6-6までもつれ込み、10ポイント制のタイブレークを5-10で落とした。粘り負けだった。
大坂の持ち味であるサーブの強みが薄れるほど、相手のリターンは正確。第1セットは幸先良く先取したが、第2セットは鋭いバックハンドショットにも押され、先にブレークを許してタイに。最終セットは第10ゲームでマッチポイントを握ったものの、チャンスを生かせなかった。
昨年はこの大会を制した一方で、全米3回戦敗退後の記者会見で涙を流して精神的負担を訴えるなど、メンタル面に不安を残す一年だった。再出発となった今季。「敗戦からも多くのことを学べる」。初心に立ち返り、まずはテニスを楽しもうと臨んでいる。
この日の試合後の会見では、穏やかな笑顔を見せていた。悔しさはあるが「楽しい試合ができた」。過度に重圧を背負った昨年のような悲壮感はなかった。(時事)