若者に人気、中国で「シバイヌ」ブーム


「かわいい」SNSで魅力広まる、専門カフェも登場

若者に人気、中国で「シバイヌ」ブーム

中国・上海の「シバイヌ・カフェ」=2021年12月18日(時事)

 中国で日本のシバイヌを飼う人が増えている。インターネット交流サイト(SNS)を通じて魅力を知った若者らの間で人気がじわじわと拡大。専門の「シバイヌ・カフェ」も現れた。

 「孫にせがまれて飼ったけど、かわいくて仕方ない」。上海の住宅街でシバイヌを散歩させていた男性(78)は目を細めた。最近はシバイヌを飼う世帯が増え、「今はうちの住宅団地だけで10匹以上はいる」と話した。

 日曜日の午後、上海のシバイヌ・カフェを訪れると、店内は20人近い客でごった返していた。「シバイヌが好きでよく訪れる」(男性会社員)という常連客に加え、「SNSで魅力を知り、初めて訪れた」というシンガポール人夫婦も。

 経営者の黄日成さん(26)によると、両親から出資を受けて1年前に開店。「休日に2~3時間遊んでいく若いカップルが多い。経営は黒字が続いている」という。

 上海でシバイヌの繁殖に取り組む魏海波さん(68)は「大型犬の飼育が禁止されている大都市を中心に、シバイヌの人気が高まっている。清潔でおとなしく、よく懐くところが好まれている」と話す。

 ただ、最近はネットオークションで16万元(約290万円)で落札されるシバイヌが登場するなど、人気は過熱気味。悪質な業者による詐欺トラブルも増えており、魏さんは「血統や歴史など、正しい知識の普及にも努めたい」と意気込む。(上海時事)