初競りマグロ、6年ぶりに2000万円割れ


豊洲市場で新春の初競り、今年もコロナによる自粛ムード

初競りマグロ、6年ぶりに2000万円割れ

豊洲市場で行われた生マグロの初競り=5日早朝、東京都江東区

 東京・豊洲市場(江東区)で5日朝、新春の初競りが行われた。新型コロナウイルスの感染急拡大の懸念が強まる中、クロマグロの競りは昨年同様、安値スタートとなった。

 マグロの競りは午前5時10分に始まった。1番人気は211キロの青森県大間産で、1キロ当たり8万円、1匹1688万円で、昨年より約2割安。6年ぶりに2000万円を下回った。

 例年高値が付く国産天然マグロだが、今年は昨年の2倍近い約230匹が上場されて人気が割れたほか、新型コロナによる自粛ムードもあって、控えめな競り値となった。

 最高値のマグロは、2年連続で同市場の仲卸業者「やま幸」が落札し、都内のすし店などに運ばれた。

 競りに先立ち、市場業者らを前にあいさつに立った卸会社の幹部は、コロナ禍の厳しい取引を振り返り、「全員の力を振り絞って新たな年を乗り切りたい」と抱負を語った。