青学大、大会新で箱根駅伝6度目の総合優勝


復路も大会新V、分厚い選手層で攻め続け歴史的圧勝

青学大、大会新で箱根駅伝6度目の総合優勝

総合優勝を決め、ゴールする青学大アンカーの中倉啓敦=3日、東京・大手町

青学大、大会新で箱根駅伝6度目の総合優勝

小田原中継所で青学大6区の高橋勇輝(左)からたすきを引き継ぐ7区の岸本大紀=3日、神奈川県小田原市

 伝統が息づく箱根路のコースを、青学大が史上最速のタイムで駆け抜けた。優位に立っても、なお攻め続けた結果だ。ゴール後に胴上げされて宙を舞った原監督は「あっぱれ。褒めてあげたい」。主将の飯田は「10人が力を発揮し、総合力で優勝できた」と胸を張った。

 自他ともに認める、ぶ厚い選手層を見せつけた。往路では、各自が安定した走りで2位に2分37秒差をつけた。他校がうらやむほどの実力者を並べた復路は、7区で故障明けの岸本が区間賞。リードを5分近くに広げ、勝利をぐっと引き寄せた。

 さらに加速が続く。9区の中村が区間記録を14年ぶりに塗り替える快走を見せると、アンカーの中倉も苦しい表情を浮かべながら区間新記録。チームが2年前につくった10区間の大会記録を1分41秒も更新し、2位に11分近い大差をつける歴史的な圧勝を成し遂げた。

 「優勝が決まっていれば守るパターンも考えられたが、自分たちで区間記録を狙うレースをしてくれた」。終盤の作戦は選手自らの意思だったと、原監督は明かした。

 2015年から箱根駅伝で4連覇し、黄金時代が到来した。ただ、昨季は故障者にも苦しみ、主要タイトルなし。今季も三大駅伝のうち2大会は2位どまりだったが、最後の大きな舞台で輝きを放った。「(大会最多の)中大の6連覇を目指して頑張る」と原監督。黄金期の再来を期した。