JR北海道の中古ディーゼル車両、タイで再生


観光列車に活用へ、ファンのため元のデザインを再現へ

JR北海道の中古ディーゼル車両、タイで再生

13日、タイ中部チョンブリ県で、JR北海道から引き渡された車両に乗り、記念写真を撮るタイ国鉄職員(時事)

 JR北海道からタイ国鉄に引き渡された中古ディーゼル車両の歓迎式が13日、タイ中部チョンブリ県で行われた。国鉄は「東北部や南部で観光列車として活用する」と意気込んでいる。

 引き渡されたのは1980年代に製造されたキハ182系とキハ183系の計17両で、11月中旬に北海道を出港。今月6日にチョンブリ県レムチャバン港に到着した。国鉄によると、車両はJR北海道から寄贈された。

 国鉄は来年1月から2年間かけて改装作業を実施する。技術担当者は「タイにも多くの日本鉄道ファンがいる。できるだけ元のデザインを再現したい」と話している。

 車両の輸送関連費4250万バーツ(約1億4300万円)は国鉄が負担した。タイでは「中古車両に高額の輸送費を拠出する価値があるのか」との疑問の声も上がるが、国鉄は「新車両購入ならはるかに高い費用が必要になる」と説明している。(チョンブリ(タイ中部)時事)