都市対抗野球、古豪・都市ガスが悲願の初優勝
投打の厚みで頂点に、臼井「勝たせられる投手になれた」
初優勝を喜ぶ東京ガスの選手ら＝９日、東京ドーム
好投した東京ガス先発の臼井。最優秀選手の橋戸賞に選ばれた＝９日、東京ドーム
九回に相手の猛追に遭ったが、宮谷が最後の打者を空振り三振に仕留め、歓喜の瞬間が訪れた。１９２７年創部の古豪。初の決勝に駒を進めて悲願の優勝をつかみ、山口監督は「ＯＢやチーム関係者の方々が受け継いできたものがやっと達成できた。本当にうれしい」と喜びをかみしめた。
準決勝と同じように、相手の立ち上がりを攻めた。安打や四死球で塁を埋め、押し出し死球で先制すると、７番相馬は「自分が決めてやろうと思った」と２者をかえす適時打。四回は石川が２点適時打を放ち、六回は笹川がバックスクリーン左へソロ。着実にリードを広げた。
投打の層の厚さが光った。上位から下位まで切れ目のない打線は、それぞれがファウルで粘って後ろにつなぎ、指揮官も「力を出し切った」とたたえた。
投手陣は若手の台頭もあり、準決勝まではエースの臼井が救援に回った。その臼井は、この日の先発を志願し、７回１失点。「勝てなかった時期を乗り越えて、チームを勝たせられる投手になれてうれしい」と喜び、「来年もしっかり活躍し、決勝の舞台で最後まで投げられるように」。既に連覇への道が始まっている。
