英政府、全ての猫にマイクロチップ装着を義務化


迷子や盗まれた猫の特定が迅速に、違反は罰金7万5000円

英政府、全ての猫にマイクロチップ装着を義務化

英国の家庭で飼われている猫=ロンドン(時事)

 英政府は、飼い猫を含む生後20週以上の全ての猫にマイクロチップの装着を義務付けることを決めた。違反した場合は最高500ポンド(約7万5000円)の罰金が科される。チップを装着することで、猫が迷子になったり、盗まれたりした場合でも飼い主と再会できるようになるという。

 日本でも来年6月からペットショップやブリーダーなどで販売される犬や猫へのマイクロチップ装着が義務化されるが、既に飼われている犬や猫は努力義務にとどまっている。動物福祉先進国の英国はこれに先行する形となった。

 英政府は今月4日、新たなルールを発表。新ルールに関して意見を募集したところ、回答者の99%が賛成を表明したという。英国では約1080万匹の猫がペットとして飼われている。うち約280万匹がチップ未装着で、動物保護団体に持ち込まれる猫の約8割もチップを装着していないとされる。

 英動物保護団体キャッツ・プロテクションのジャッキー・カフ氏は「チップは迷子の猫を特定する最も効果的で迅速な方法だ」と指摘しており、今回の政府の決定を歓迎している。(ロンドン時事)