女子ゴルフ稲見萌寧、初の賞金女王に輝く


強気の攻めで苦境を乗り切る、最後は感情があふれ涙

女子ゴルフ稲見萌寧、初の賞金女王に輝く

今季最終戦のJLPGAツアー選手権リコー杯で初の賞金女王が決まり、花束を手に笑顔を見せる稲見萌寧=28日、宮崎CC

女子ゴルフ稲見萌寧、初の賞金女王に輝く

競技を終えた稲見萌寧(右)。初の賞金女王となった=28日、宮崎CC

 最終組で古江が打った最後のパットを確認した稲見は、涙を流した。2年に及んだシーズンの賞金女王に決定。前日までは「意識しない」と抑えていた感情が、あふれ出た。キャディーを務めた奥嶋誠昭コーチを引き合いに「先に泣かれて、もらい泣きしてしまった」。張り詰めていた緊張をようやく緩めた。

 苦しい4日間だった。アンダーパーは第3ラウンドだけ。この日も3番でまさかのダブルボギーをたたき、続く4番もボギーと暗雲が立ち込めた。

 それでも、強気に攻める姿勢は失わない。「落ち込んでいたら(プレーに)支障が出るのは分かっていた。こらえて切り替えた」。9、10番で連続バーディーを奪うなど、18ホールを終えた時点で11位。古江が逆転女王になるには優勝しかない状況に。「最低限のことはできた」。自身の力で女王の座を引き寄せた。

 秋になって腰痛を発症して棄権や欠場を余儀なくされるなど、調子を維持するのが難しい時期が続いた。そんな苦境も、「プレッシャーに勝ちたい」という前向きな性格で乗り越えてきた。

 ツアーを活気づけている1学年上の黄金世代と、最後まで賞金女王を争った古江ら一つ年下の世代に挟まれ、「私がダイヤモンドになる」と語ったことがある。その言葉を実現させて、「1回では意味がない。輝き続けたい」。22歳の新女王は、たゆまずに歩み続ける。