トルコ「世界最古の遺跡」を日本隊が調査へ


南東部アヤンラルで、古代文明史を塗り替える可能性も

トルコ「世界最古の遺跡」を日本隊が調査へ

約1万2000年前の建造物跡とされるギョベクリテペ遺跡の石柱群=11月6日、トルコ南東部シャンルウルファ郊外(時事)

 トルコ南東部で見つかった世界最古とされる遺跡に関連する発掘調査に、日本の研究チームが参加する見通しであることが24日分かった。トルコ文化観光省が明らかにした。遺跡の解明が進めば、古代文明史が塗り替えられる可能性がある。

 日本隊が派遣されるのはユーフラテス川上流域に位置する南東部シャンルウルファ郊外アヤンラルの遺跡。東京大や千葉工業大の研究者らが加わり、2022年夏に始まる見通しという。文化観光省は「トルコ国内では(考古学分野での)多数のプロジェクトに日本の大学や機関が参画している」とこれまでの実績を強調し、新たな発掘調査への期待を示した。

 同遺跡から30キロほど離れた場所にあり、先行して1990年代から発掘が行われているギョベクリテペ遺跡では、放射性炭素年代測定で約1万2000年前の神殿のような建造物の一部とされる石柱群が見つかり、2018年に世界遺産に登録された。

 ユーフラテス、チグリス川流域のメソポタミア文明やエジプトのピラミッドで知られるナイル文明などが栄えたのは約5000年前で、ギョベクリテペ遺跡はこれより7000年古いことになる。(イスタンブール時事)