南極観測船「しらせ」、帰国の途中に豪入港


観測隊員は空路で帰国、しらせは4月7日に東京到着

南極観測船「しらせ」、帰国の途中に豪入港

15日、南極・昭和基地沖から日本に帰国の途中、経由地のオーストラリア・シドニーに入港する南極観測船「しらせ」(時事)

 南極・昭和基地沖から日本帰国に向け航行中の観測船「しらせ」が15日、経由地のオーストラリア・シドニーに入港した。第55次日本南極地域観測隊の宮岡宏観測隊長は「しらせが3年ぶりに昭和基地沖に接岸でき、物資輸送が順調に進んだ。地球温暖化の影響などを調べる大型大気レーダーの整備が85%まで一気に進んだ」と成果を語った。

 しらせは2月16日、昭和基地の東約300キロで暗礁に乗り上げ、二重船底の外側に亀裂が入るトラブルが発生。18日に満潮を利用して自力で離脱した。航行に支障はないため、シドニーでは修理を行わないという。

 観測隊員はシドニーで下船し、空路で日本に向かう。しらせは航海を続け、4月7日に東京に到着する予定。(シドニー時事)