仏、24年からペット店での犬猫販売が禁止に


仏上院が法案を可決、イルカのショーも26年から禁止

仏、24年からペット店での犬猫販売が禁止に

18日、パリ近郊バゾッシュシュルギヨンヌで、動物愛護活動家の女優ブリジット・バルドーさんの財団が運営する施設に保護されたフランスの猫たち(AFP時事)

 フランス上院は18日、動物愛護に関する法案を賛成多数で可決した。2024年1月以降、ペットショップでの犬と猫の販売は禁止される。また、イルカやシャチのショーも26年から禁止となる。マクロン大統領が近く署名し、発効する。

 フランスでは、動物がケージに入れられて販売されるペットショップの店舗数が日本に比べて圧倒的に少ない。ペットを飼いたい場合は、動物保護施設から引き取るか、郊外の広い敷地で飼育するブリーダーから直接買う人が多い。

 新たな法では、動物の虐待や遺棄を防ぐため、購入や引き取り希望者には動物の飼育に関する知識の有無などを証明する書類への署名が義務付けられ、引き渡しまでに7日間の解約可能な期間が設けられる。ペットショップは犬と猫を除いて販売を続けられるが、衝動買いを防ぐため、道路に面した窓際に動物を陳列することが禁じられる。

 このほか、移動式サーカスでの野生動物の利用も28年から禁止される。

 法改正を推進してきた与党「共和国前進」の議員はAFP通信に「動物福祉をめぐる闘いの歴史的一歩だ」と歓迎。一方、サーカス関連組合の代表は「われわれのサーカスで動物虐待は行われておらず、恣意(しい)的な法律だ」と非難。週明けにも抗議デモを行う意向を示した。(グルノーブル(仏)時事)