米食品大手ハインツ、「火星版」ケチャップ開発
フロリダ工科大が協力、火星の疑似環境でトマト栽培
米食品大手クラフト・ハインツは11日までに、火星に近い環境で栽培したトマトを使ったケチャップを完成させたと発表した。協力した大学の研究チームは「地球外での長期的な食料生産の可能性を探ることができた」と評価している。
ハインツは、フロリダ工科大オルドリン宇宙研究所の宇宙生物学研究チームと協力。ブランド独自の種子を使い、火星の土壌や気温、水質に似た環境で栽培したトマトの収穫に成功した。研究期間は9カ月にわたり、トマトは同社の厳格な味や品質の基準を満たしたという。
研究チームを率いたアンドリュー・パーマー氏は、火星に近い環境での植物栽培に関する取り組みはこれまで、大半が短期間の研究にとどまっていたと説明。「ハインツのケチャップとなる品質を備えた作物を栽培できたことは、夢のような結果だ」と喜びをあらわにした。(ニューヨーク時事)