充実感がにじむフリー、宇野昌磨「走り続ける」
NHK杯フィギュアで優勝、坂本とともにGPファイナルへ
4回転ジャンプを4種類5本組み込む宇野のフリー。今季3度目の挑戦でも高難度の構成をまとめ切れなかったが、確かに前進した。「再び世界のトップで競い合う存在に戻ってこられた」と充実感をにじませた。
何よりの収穫は、今季ここまで失敗していた冒頭のループ、続くサルコーを決めたことだ。苦手意識を感じていた2本で、出来栄え点(GOE)でともに3点前後の加点を得た。最近は好調を実感し、修正できている手応えがあり「必然で跳べた」と胸を張った。
ただ演技後半は、得意のフリップが2回転となり、トーループは転倒こそ免れたが連続ジャンプにつなげられなかった。「今回のように(序盤で)うまくいくと、後半に緩みが出てしまうのかな」。新たな壁の出現で向上心は一層高まり「一刻も早く帰って課題を練習したい。もっともっと難易度の高い構成をできるようにしていきたいとも考えている」と言った。
次は3季ぶりに臨むGPファイナル。「うぬぼれず、もっと上を目指して走り続けたい」。最高峰の大会で、さらなる成長を見せるつもりだ。