秋田名物「鶏めし」、パリに駅弁店をオープン
大館市の老舗駅弁会社「花善」がリヨン駅構内に出店
パリの主要ターミナル駅の一つ、リヨン駅構内に5日、秋田県大館市の名物「鶏めし弁当」の販売店が半年間の期間限定でオープンした。駅弁文化の普及とともに、秋田県の魅力発信にもつなげたい考えだ。
出店したのは大館市の老舗駅弁会社「花善」。同社によると、日本の駅弁会社がフランスの駅構内に単独で出店するのは初めて。
看板商品「鶏めし弁当」(14・5ユーロ、約1900円)のほか、きりたんぽなどの県産品を盛り込んだ「秋田弁当」(17ユーロ、約2200円)やおにぎり(2個入り5ユーロ、約660円)など6種を販売。米は秋田県産のあきたこまちを使用している。1日の売り上げは3000~4000ユーロ(約39万~約53万円)を目指す。
フランスには駅弁文化がなく、長距離列車を利用する際には軽食で済ませる人がほとんどだ。店を眺めていたITコンサルタントのジョエルさんは「電車内では普段サンドイッチを食べる。駅弁はおいしそうだが、温められないのは不便かも」と、ややいぶかしげな様子。年金生活者のミシェルさんとイザベルさん夫妻は「電車内で弁当を食べたことはなく、いつかやってみたい」と笑顔で話した。(パリ時事)