インド、コロナワクチン接種が10億回超える
国中でお祝いも、「2回の接種完了」は成人人口の3割
5月に新型コロナウイルスに1日最大40万人以上が感染していたインドで21日、コロナワクチン接種が10億回を超えた。「日本の5倍だ」(インド紙ヒンドゥスタン・タイムズ)と国を挙げて祝う雰囲気だが、必要な2回の接種を完了したのは成人人口の3割にとどまる。
地元メディアによれば、首都ニューデリーでは10億回達成を祝い、世界文化遺産ラールキラーに重さ1・4トンもある「最大」のインド国旗が飾られた。モディ首相はツイッターで「われわれはインドの科学、進取の気性、13億人の魂の結集による勝利の目撃者だ」と称賛した。
接種は1月中旬に始まった。インド国内でライセンス生産した英製薬大手アストラゼネカのワクチンなどを使用してきたが、一時はワクチンを輸出に振り向けたため、感染拡大のさなかにワクチン不足に陥った。
インドではここ1カ月、24時間の新規感染者数がほぼ1万人台で推移。各種行動規制が大幅に緩和され、首都ではマスクを外し大声で談笑する人の姿も目立つ。(ニューデリー時事)