狩野亮がスーパー大回転座位で金、今大会2個目


森井大輝が銀メダル、チームで挑んだ連覇

狩野亮がスーパー大回転座位で金、今大会2個目

アルペンスキー男子スーパー大回転座位で金メダルを獲得した狩野亮の滑り=9日、ロシア・ソチ(時事)

狩野亮がスーパー大回転座位で金、今大会2個目

フラワーセレモニーに臨む、アルペンスキー男子スーパー大回転座位で金メダルの狩野亮(右)と銀メダルの森井大輝=9日、ロシア・ソチ(時事)

 電光掲示板が示した圧倒的に速いタイムに、観客がどよめく。アルペンスキー男子スーパー大回転座位を連覇した狩野が、手袋の拳をぎゅっと握った。「大輝さんと一緒にメダルをとれたのが、本当にうれしい」。銀の森井とともに表彰台に上がれたことを、何より喜んだ。

 今大会のコースで最も段差のある、最初のジャンプの部分が勝負を決めた。他国の選手は転倒を避けて脇を回るコースを取った。しかし、日本勢はタイムの短縮を狙い、まっすぐに入って段差を跳ぶことを選んだ。

 雪が粗く、荒れた雪面に着地するのは難しい。それでも、狩野や森井らの高いスキー技術を信じて、ジャンプする角度などを細かく話し合った。「試合前に50分かけて作戦を練った。きょうはチームの力で勝てた」と狩野。段差を跳んだ後もスピードを緩めずに攻め、2位の森井を2秒以上も上回るタイムをたたき出した。

 長年、海外遠征をともにし、「家族みたいな存在」というチームメートとつかんだ今大会2個目の金メダル。注目が集まることで、「チェアスキーの選手が増えて、少しでも興味を持ってくれたらいい」という希望も持っている。(ソチ時事)