珠海航空ショー開幕、中国軍の航空戦力を誇示
電子戦機「殲16D」や新型無人機「無偵8」を公開
中国広東省珠海市で28日、中国国際航空宇宙博覧会(珠海航空ショー)が開幕し、電子戦機「殲16D」が初めて公開された。高速で飛行する偵察用の新型無人機「無偵8」も登場。中国軍の航空戦力の向上を誇示した形だ。航空ショーは10月3日まで開催される。
殲16Dは、米軍の電子戦機「EA18Gグラウラー」に似た性能とみられ、中国メディアによると、電波妨害で敵のレーダーをかく乱することが可能で、レーダー施設攻撃用のミサイルを搭載する。中国空軍の申進科報道官は殲16Dについて「実戦的訓練を行っており、空軍の電子攻撃能力をさらに高め、作戦範囲拡大を支える」と語った。
一方、無偵8は2019年10月の軍事パレードで初めて公開された。中国の軍事専門誌によると、ステルス性能を備え、音速の4倍の速度で高度40キロ超の上空を飛行し、敵の艦艇情報を収集。爆撃機から射出し、航行する空母を攻撃可能とされる弾道ミサイル「東風26」などと連携した運用を目指しているもようだ。
また、大型で長時間の飛行が可能とされる新型無人機「無偵7」も初展示。無偵7は「主に国境地帯の偵察や領海の監視を行う」(申報道官)と位置付けられている。
航空ショーは2年に1度開催され、今回で13回目。昨年11月に開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大を受けて延期された。(北京時事)