大石新警視総監「変化に対応できる組織運営を」
警視庁本部で就任会見、サイバー空間の脅威を強調
16日付で就任した大石吉彦警視総監(58)が同日、東京・霞が関の警視庁本部で記者会見し、「社会情勢の変化に対応できる組織運営をしていきたい」と抱負を述べた。
大石総監は「サイバー空間の脅威が極めて深刻だ」と強調。首都直下地震などを想定した災害対策のほか、特殊詐欺対策にも力を入れて取り組むとした。世田谷一家殺害事件など重要未解決事件についても、「必ずや被害者や遺族の無念を晴らしたい」と意気込みを語った。
新型コロナウイルス禍での異例の開催となった東京五輪・パラリンピックの警備について、「警視庁は結果を持って力を示した。底力を感じた」と語るとともに、「今後とも組織の力を最大限、発揮できるようにしたい」と訴えた。
一方、斉藤実前総監(59)は退任の記者会見に臨んだ。「東京五輪・パラリンピックの警備を無事に完遂できたことが何よりの喜び」と振り返り、職員らに対し「最強の警察にふさわしい活躍を期待している」とエールを送った。