英女王の葬儀計画明らかに、リーク報道が物議
暗号名「ロンドン橋作戦」、政府高官は不快感を示す
エリザベス英女王(95)の死去に備え、政府が準備している国葬までの行動計画の詳細が一部で報じられ、騒ぎとなっている。「ロンドン橋作戦」の暗号名を持つ極秘計画の全容が明らかになったのは初めて。リークとみられ、政府が調査に乗り出した。
政治専門メディアのポリティコ欧州版が3日、計画の最新版として報じた。女王が死去した日は「Dデー」と呼ばれ、ロンドンのウェストミンスター寺院で国葬が行われる11日目までの手順が詳述されている。
それによれば、訃報は死去から数時間以内に首相や主要閣僚、トップクラスの高官らに伝達。国民には王室から公式通知として知らされる。首相が最初の声明を出し、続いて国王となるチャールズ皇太子がテレビで国民向け演説を行う。死去の翌日、新国王の即位が宣言される。
ひつぎは死去から6日目にウェストミンスター宮殿に運ばれ、翌日から3日間、公開安置される。
政府のメモによれば、女王が新型コロナウイルス流行中に死去した場合、外国からの弔問客らの入国手続きをどうするか、政府内で懸念が示された。ロンドンに数十万人が押し寄せ、交通や宿泊施設などに大きな混乱が生じる恐れも指摘されている。
ポリティコは女王の健康状態は良好で、計画が最近急いで見直された様子はないとしている。
政府高官はデーリー・テレグラフ紙に「女王が夫(フィリップ殿下)を亡くして間もないのに、(リーク報道は)無神経だ」と強い不快感を示した。(ロンドン時事)