岸田文雄政調会長、党総裁選へ出馬意欲を示す


首相の無投票再選に異論、下村氏・高市氏も動き強める

岸田文雄政調会長、党総裁選へ出馬意欲を示す

岸田文雄氏

岸田文雄政調会長、党総裁選へ出馬意欲を示す

自民党の二階俊博幹事長と会談後、取材に応じる下村博文政調会長(中央)=19日午後、東京・永田町の党本部

岸田文雄政調会長、党総裁選へ出馬意欲を示す

自民党の二階俊博幹事長と会談後、取材に応じる高市早苗前総務相=19日午後、東京・永田町の党本部

 自民党の岸田文雄政調会長は19日、東京都内で開かれた岸田派の会合であいさつし、菅義偉首相の任期満了に伴う党総裁選について「自民党は幅広い選択肢を持つ政党だと示す貴重な場だ。しっかりとした選挙をやらなければならない」と述べた。首相の無投票再選に異論を唱え、自身の出馬に意欲をにじませた発言だ。岸田派内では、岸田氏以外に首相の対抗馬が出れば、立候補すべきだとの声が出ている。

 岸田氏は昨年9月に総裁選に初出馬し、石破茂元幹事長とともに首相に敗れている。会合では派のメンバーから岸田氏の再挑戦を求める声が相次いだ。会合後、岸田氏は記者団に「激励の言葉をたくさんいただいた。こうした気持ちに感謝しながら、しっかり受け止めたい」と語った。

 一方、下村博文政調会長は19日、二階俊博幹事長と党本部で会い、総裁選について「可能性があればチャレンジしたい」と伝えた。安倍晋三前首相や所属する細田派の細田博之会長にも18日に出馬への意欲を報告したと説明した。

 会談後、下村氏は記者団に、20人の推薦人集めに関し「いろいろな方から推薦人になると言っていただいている」と述べる一方、安倍氏からは「下村さんをすぐやるよという状況じゃないのは分かるよね」と伝えられたことも明かした。

 高市早苗前総務相も19日、二階氏と党本部で会い、「出馬の決意を固めた」と説明した。