米国、アフガン戦争での協力者の受け入れ拡大


難民扱いで移住許可、タリバンからの報復を避けるため

米国、アフガン戦争での協力者の受け入れ拡大

保護を求め座り込む米軍や北大西洋条約機構(NATO)部隊のアフガン人通訳たち=4月30日、カブール(AFP時事)

 米国務省は2日、アフガニスタン戦争で米国に協力したものの、特別移民ビザ(査証)の取得資格を満たさないアフガン人について、難民扱いで米国に受け入れる方針を発表した。アフガン駐留米軍の撤収が進む中、反政府勢力タリバンに報復される恐れのある協力者の国外退避を急ぐ構えだ。

 国務省によると、難民申請の対象になるのは米国のメディアやNGOで雇われた現地スタッフと、短期間ながらも通訳などとして米政府や軍、企業に協力したアフガン人ら。ただ、現時点では難民認定を受けるには自力でアフガン国外に出る必要がある。

 ブリンケン国務長官は2日、記者会見し、タリバンによる残虐行為を「深く憂慮しており、まったく容認できない」と批判。「われわれはアフガンのパートナーに対する責任を深刻に受け止めている」とも述べ、可能な限り退避を支援する姿勢を示した。(ワシントン時事)