亡命ベラルーシ選手が初の記者会見、日本に謝意
ツィマノウスカヤ選手がポーランドに無事到着「幸せ」
東京五輪に出場し、ベラルーシへの帰国命令を拒否してポーランドに亡命したクリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手(24)が5日、ワルシャワで記者会見し、無事到着できて「幸せだ」と述べるとともに、日本政府にも謝意を示した。記者団の前で発言するのは、今回の問題が起きてから初めて。
ツィマノウスカヤ選手は予定した陸上女子100、200メートルだけでなく、ドーピング検査をめぐって選手が欠けた1600メートルリレーにも出場するよう迫られたため、インスタグラムでコーチ陣を批判。これが原因で代表を外された。強権的なベラルーシのルカシェンコ政権下では「投獄されるかもしれない」と訴えて帰国命令を拒否し、1日に羽田空港で警察などに保護を求めた。
事態を受け、ベラルーシの隣国でルカシェンコ政権に批判的なポーランドが人道ビザを発給し、支援することになった。ツィマノウスカヤ選手は4日に成田空港をたち、ウィーン経由でワルシャワに到着した。
本人は競技を継続する意向を示している。夫もベラルーシを出国しており、ポーランドで共に生活する見通しだ。(モスクワ時事)