北京冬季五輪への香港・台湾の参加を「歓迎」
IOCデュビ五輪統括部長がコメント、中国は五輪憲章を尊重
国際オリンピック委員会(IOC)のデュビ五輪統括部長は2日までに、来年2月の北京冬季五輪に関し、「誰でも歓迎する」と述べ、香港や台湾の選手の参加は可能だとの認識を示した。
1日の記者会見で明らかにした。デュビ氏はまた、北京が開催地に選ばれた2015年、中国は「政治的中立」をうたった五輪憲章を尊重する立場を「極めて明確にした」と指摘。北京市との開催都市契約についても「(他の五輪と)異なることはなさそうだ」と述べた。
中国は台湾への軍事的圧力を高めているほか、香港の「一国二制度」を形骸化して統制を強めている。08年夏の北京五輪には香港と台湾の選手は参加した。
香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、香港は英国の植民地だった1951年に「香港」としての出場枠が認められ、97年の中国への返還に伴い「中国香港」に参加名称が変わった。香港旗が使われ、金メダル獲得の際には中国国歌が流れる。
一方、中国と台湾は長年「中国代表」の座をめぐり対立し、互いにボイコットを繰り返した。同紙によればIOCは79年、名古屋での決議の結果、中台両方を招く方針を決定。台湾は自らの「国歌」や「国旗」を使用せず、「チャイニーズ・タイペイ」として参加することが条件とされた。81年に台湾側もこれを了承し、84年ロサンゼルス五輪で中国、台湾、香港の各チームが一堂に会した。