「恋は盲目」、潔癖症の男女が恋に落ちて
恋の約束と固執を描く、映画「恋の病」、20日より公開
「恋は盲目」をテーマに「恋の約束と固執」を描いた映画「恋の病~潔癖なふたりのビフォーアフター~」。
重度の潔癖症の青年ボーチン。家では隅々まで徹底的に掃除し、外出するときは決まった日に防護服、手袋、マスクと完全武装して出掛ける。ある日、電車に乗っていると自分と同じような恰好をした女性ジンと出会う。彼女は潔癖症と窃盗症を抱えていた。
二人とも「自分は一生、他人と隔絶してひとりぼっちで生きていくのだ」と思っていた。だが、天の采配か、なんと二人は心惹(ひ)かれ恋愛に発展する。
しかし、ひょんなことからボーチンの潔癖症が消えてしまう。最初のうちは、二人の関係は良好に続くかと思われていたが、徐々にバランスを崩しはじめ、ついにジンはストーカーまがいの行動を起こすようになる。
潔癖症という障害を持ちながらも、二人は恋に落ち共に生活を始める。それでいて、共通であった潔癖症の条件が崩れたらどうなるのか。恋愛コメディーという作品でありながら、ラストは少々ホラー気味な雰囲気を漂わせた展開になっている。
監督は、今作が初監督作品となる台湾のリャオ・ミンイーがメガホンを取った。全編をiPhoneで撮影した。画質は、通常の映像作品と変わらないことに驚かされるが、映画界をはじめ映像界では、iPhoneをはじめ一眼レフのデジタルカメラを使用したデジタル撮影がトレンドとして行われるようになってきている。
映画「オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁」のリン・ボーホンがボーチンを「パラダイス・ネクスト」のニッキー・シエがジンをそれぞれ演じた。
8月20日より全国公開予定。 (佐野富成)