独ベルギーで発生の大規模洪水、死者120人超に
1300人と連絡つかず、異常気象は気候変動と関連か
ドイツ西部やベルギーなどで発生した大規模な洪水で、16日昼(日本時間夜)までに死者は120人を超えた。独ボン近郊のアールワイラー郡では携帯電話が通じず、約1300人と連絡が取れない状態となっている。
死者の内訳は、独ラインラント・プファルツ、ノルトライン・ウェストファーレン両州で103人。また、ベルギーのメディアによると、同国での死者は23人となった。訪米中のメルケル独首相は15日のバイデン米大統領との会談後、「豪雨や浸水という言葉では足りない、大災害だ」と語り、被災者への支援を約束した。
ドイツの一部の被災地では、多くの家屋が倒壊し、車などが押し流された。依然として水位が下がっていない地域も多いもようだ。道路が冠水し、救助作業も難航している。独気象当局によると、16日も南部から南西部、北東部にかけた広い範囲で雷雨が予想されている。
独メディアでは、異常気象を気候変動と結び付ける論調が強まっており、9月の総選挙では気候変動対策への注目度が一段と高まるとみられる。(ベルリン時事)