「ゆづ、よく頑張った」、羽生に「金」歓喜の輪
生徒ら立ち上がり大歓声、羽生の母校・東北高校で
ソチ五輪フィギュアスケート男子に出場した羽生結弦選手の母校、仙台市の東北高校には14日夜から、生徒や教員ら約100人が集まり、応援会場に設けられた大型スクリーンで競技を観戦した。金メダルが決まった瞬間、生徒らは一斉に立ち上がり「ウオー」と雄たけびのような歓声を上げ、羽生選手を見守り続けた関係者は「ゆづ、よく頑張った」と偉業をたたえた。
羽生選手の滑走直前、後輩に当たる生徒らは、日の丸や校章が描かれた小旗を両手に「羽生先輩頑張れ」と声援を送った。演技が始まると一転、静まり返って画面を食い入るように見つめた。終盤、続けてジャンプを成功させると、大きな拍手と歓声が湧いた。
羽生選手の後輩でフィギュアスケート部3年の斎藤若葉さん(18)は「最初は緊張しているように見えたが、とにかく成功してほしいと祈っていた。感動した。うれしかった」と胸いっぱいの様子だった。
同部顧問で羽生選手の国内遠征にいつも同行していたという五十嵐一彌校長(68)は「東日本大震災でアイスリンクが被災し、約半年練習を中断したこともあったが、彼なりに努力してきた。スポーツの力で被災地にも大きなパワーを与えることができるのではないか」と話した。
羽生選手が練習を重ねた「アイスリンク仙台」の職員で、長野五輪のフィギュアスケート・ペアに出場した荒井万里絵さん(32)は「小さいころから目標に向かって頑張っていた。ゆづの努力が金メダルに結びついた」と声を震わせた。