豪シドニーを全域封鎖、デルタ株の感染抑止で
冷静な行動を呼び掛け、感染力は少なくとも従来の2倍か
オーストラリア東部ニューサウスウェールズ州は26日、感染力が強いとされる新型コロナウイルスの変異株、デルタ株(インド型)の感染拡大を抑えるため、豪最大都市シドニーの全域でロックダウン(都市封鎖)を実施すると発表した。
州政府によると、国際線の乗務員を送迎する運転手の感染が16日にシドニーで判明して以降、感染者は約80人に達した。州政府はデルタ株の感染力が少なくとも従来の2倍はあると警戒しており、都市封鎖に踏み切った。ベレジクリアン州首相は記者会見で「パニック買いは不要だ」と冷静な行動を呼び掛けた。
封鎖期間は26日午後6時(日本時間同日午後5時)から7月9日深夜までの約2週間。対象地域は500万人以上が住むシドニー大都市圏と、世界遺産ブルーマウンテンズなど周辺地域が含まれる。生活必需品の購入など一部の例外を除き、外出が禁止される。
報道によれば、シドニーの感染拡大を受けてニュージーランドのアーダーン首相は、7月上旬に予定していた豪州訪問の延期を決めている。(シドニー時事)