造幣局で打ち初め式、 新500円硬貨の製造を開始
白銅などを加えて2色構造で偽造を防止、11月に発行へ
11月の発行に向け、新500円硬貨の製造を開始する打ち初め式が21日、造幣局さいたま支局(さいたま市)で行われた。500円硬貨は1982年に発行が始まってから3代目で、2000年以来の刷新。現在はニッケル黄銅製だが、新たに白銅などを加えて2色構造とし、偽造対策を強化した。
麻生太郎財務相は打ち初め式後、記者団の取材に応じ、「偽造されず、安心感を持てる通貨の存在は極めて大きい」と述べ、3代目発行の意義を強調した。
21年度は2億枚の発行を予定している。当初は今年4~9月の発行を目指していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で現金自動預払機(ATM)などの改修に時間がかかり、延期した。現在の500円硬貨も引き続き使用できる。
政府は24年度上半期に1万円札と5千円札、千円札の紙幣デザインを一新する予定。肖像には日本の資本主義の礎を築いた渋沢栄一らが採用される。麻生氏は、新紙幣についても「着実に準備を進めたい」と語った。