ソチ冬季五輪開幕まであと1週間、準備は着々
テロ脅威に懸念も、入場券販売が伸び悩む
2月7日のソチ冬季五輪開幕まで31日であと1週間となった。新設された競技会場はほぼ準備を整え、周辺の整備作業が急ピッチで進む。その一方で、テロの脅威に対する懸念が高まっている。
聖火リレーは開幕2日前の来月5日にソチ入りする。27日には五輪公園中央の聖火台とみられるモニュメントで試験点火が行われ、五輪スタジアムでは開会式のリハーサルが続いている。30日には選手村が開村し、各国選手団の受け入れ態勢も本格化する。
昨年末に同じロシア南部で発生したテロ事件を受け、大会の安全確保は最重要課題となる。ロシア政府は軍と警官4万人を動員し、厳戒態勢を敷く。五輪会場の手荷物検査は他の五輪と同様だが、鉄道駅でもチェックが実施され、市外からの車両乗り入れは制限されている。テロへの懸念から入場券販売が伸び悩むなど、波紋は広がりつつある。
黒海沿岸に位置するソチは温暖な気候で、観戦客にとっては快適な環境にある。スキー会場の山岳地帯も積雪に恵まれ、現状では雪不足の心配はない。予報では2月の平均気温は例年を上回る見込みで、雨も多くなりそうだ。雪面の状態維持に苦労する可能性もある。(ソチ時事)