五輪目前のソチ、冬季のイメージが一変


温暖な気候「山でスキーを、町で太陽を満喫」

五輪目前のソチ、冬季のイメージが一変

亜熱帯植物が植えられ、温暖な沿岸部の五輪公園=25日、ロシア・ソチ(時事)

 ソチ冬季五輪の開幕が10日余りに迫ったが、競技会場などの最終準備に入ったソチは、冬にしては穏やかな気候が続いている。

 ロシア南西部に位置し、旧ソ連時代から避寒地として親しまれ、2月の平均気温は最高10度、最低3度と東京とほぼ同じ。ここ数日も日中13~15度まで気温が上がり、日差しがあると暖かく感じるほど。朝晩の冷え込みもさほど厳しくはなく、黒海沿岸地区の五輪公園にはヤシやソテツが立ち並んでいる。

 ただソチには、もう一つの表情がある。沿岸部から北へ約50キロ。スキーなど雪上競技が行われる山岳部のクラースナヤポリャーナ地区は雪化粧している。昨年12月の寒波で降雪があり、標高が一番低いジャンプ会場も雪で覆われている。雪不足に備え、大量の雪が備蓄されているが、関係者は心配ないとみている。

 地元の旅行会社の女性は「ソチは山でスキーを楽しんだ後、町に戻ってきてプールで太陽を満喫できる場所」と話していた。冬季五輪のイメージが一変するような大会になるかもしれない。(ソチ時事)