大型・高級路線鮮明に、市場の回復反映
北米自動車ショーが開幕、影潜めたエコカー
世界有数の自動車見本市、北米国際自動車ショーが13日、米中西部ミシガン州デトロイトで開幕した。金融危機以前の水準に戻りつつある市場の活況を反映し、ここ数年ショーの中心だった環境対応車は影を潜め、「アメ車」の代名詞である大型車やスポーツカーなど高価格帯の車が再び主役を担う。
米ゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・モーターは、景気回復に伴って販売が急増しているピックアップトラックの新型車を出展する。GMのメアリー・バーラ次期最高経営責任者(CEO)は開幕前日の発表会で、「新車攻勢を続ける」と強調、販売拡大への意気込みを見せた。
日本勢では、トヨタ自動車が斬新なデザインのスポーツカーを公開。保守的とされる企業イメージの払拭(ふっしょく)を狙う。ホンダは高級セダンを出品する。同時に、小型車の潜在的な需要は大きいとみて、新型「フィット」の北米仕様車も披露する。今春から北米向けのフィットの生産を日本からメキシコに移管し、小型車でも収益の上がる体制を整える。
ショーは14日まで報道機関向けに公開された後、18~26日に一般公開される。(デトロイト時事)