商社やメーカー、トマト栽培に熱い視線
相次ぎ参入、得意分野のノウハウ持ち寄り連携
トマト栽培に、商社やメーカーなど異業種の企業が熱い視線を注いでいる。過去にもメーカーの参入例はあるが、今回は複数企業が得意分野のノウハウを持ち寄る「連携」がキーワードだ。
三井物産は昨年9月、三重県松阪市でミニトマトの栽培事業を始めると発表した。同社が栽培用温室を輸入し、トマト専業の浅井農園(津市)が栽培を担当。温室の熱源には近接する食用油メーカー、辻製油(松阪市)の廃熱を活用する。
「得意分野を持ち寄り連携した」(三井物産中部支社の石森進副支社長)という生産体制で、2015年には年間500トンのトマトをフル生産。商社の販路で百貨店などに卸すとともに、国内他地域での生産拠点新設やアジアへの輸出も目指す考えだ。