習近平政権の共同富裕、共同貧困に陥る可能性も


 中国の習近平国家主席は「共同富裕」の看板を高く掲げ、貧富の格差縮小に本腰を入れ始めている。だが、下手をすると文革時代同様、国民が等しく貧しい「共同貧困」の落とし穴にはまりかねないリスクを伴う政策だ。

 鄧小平時代には一部の人や地域が先に豊かになることを認める「先富論」を理論的支柱とすることで、経済特区で海外の資本を呼び込み経済活動の自由化とともに成長の土台とした。評論家の中には習主席が鄧小平の「先富論」を否定した上で、格差をなくして「共同富裕」実現に動きだしたとみる人も存在するが、そう話は単純ではない。


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