両陛下、広島の原爆慰霊碑に御供花


被爆者とも御懇談

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天皇、皇后両陛下は原爆死没者慰霊碑に花を手向けられた4日午前、広島市中区の平和記念公園

 広島県を訪問中の天皇、皇后両陛下は4日午前、来年の戦後70年を前に、広島市中区の平和記念公園を訪れ、原爆死没者慰霊碑に花を手向けられた。両陛下は今年、沖縄、長崎も訪れ、戦没者を慰霊されている。

 雨の中、両陛下は松井一実市長の先導で、「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」と刻まれた碑の前に進まれ一礼。供花台に白菊の花をささげ、広島の原爆犠牲者29万2325人の冥福を祈られた。

 続いて両陛下は、同市安芸区の原爆養護ホーム「矢野おりづる園」を訪れ、入所者10人と御懇談。天皇陛下は「随分大変でしたでしょう」などと声を掛けて回り、別れ際に「本当にご苦労の多い日々を過ごされたと深くお察ししております。来年は戦後70年となりますが、どうぞ元気で来年を迎えられるよう願っています」と述べられた。

 同園の入所者は100人で、両陛下は最高齢の101歳の女性とも懇談された。これで両陛下は、同市内の4カ所全ての原爆養護ホームを訪問され、同日夕、広島空港からの特別機で帰京された。