両陛下、土砂災害被災地に黙礼
旧避難所で遺族ら励まされる-広島
天皇、皇后両陛下は3日、広島市で8月に発生した豪雨による土砂災害の被災地を訪れ、被災者を励まされた。
両陛下は午後3時前、土砂災害の死者74人のうち52人が亡くなった安佐南区八木地区に到着。滝沢宏二・広島市消防局長から当時の状況について説明を受け、更地となった山側と谷側の被災地に向かって黙礼された。
続いて11月下旬まで避難所となっていた同区の佐東公民館を訪れ、被災者10人と懇談。天皇陛下は、11歳と2歳の息子を亡くした平野学さん(39)に「残念なことでしたね。寂しいことでしょう」と語り掛けられた。皇后陛下は、父と姉が亡くなった中学3年の木原莉子さん(14)に「お父さんが亡くなって、どんなにお母さんも寂しく思っていらっしゃるでしょう」といたわられた。
両陛下は、救助などに当たった警察や消防、自衛隊関係者ら5人とも懇談。陛下は「これからも社会のためにいろいろな面から支えていかれるよう願っています」と励ましの言葉を掛けられた。