関東地方でも梅雨が明けたが、外出する時も…
関東地方でも梅雨が明けたが、外出する時もスマートフォンを手放さない子供たちの夏休みの時間の過ごし方が気になるところである。
暑ければ熱中症に気を付けねばならず、外で遊ぶにも注意がいる。エアコンの効いた部屋の中でゲームに熱中する、ということにならなければいいのだが。
たっぷりある時間を室内で過ごす場合は、本を読み活字に親しむ絶好の機会となる。全国学校図書館協議会の青少年読書感想文全国コンクールの課題図書などもあるが、それにこだわる必要はない。自分の関心が向かないものを活字で追うのは苦痛だろうし、読書習慣を身に付けるにはかえってマイナスかもしれない。
小学校低学年以下の子供には、親が読み聞かせしてあげるのもいい。ただその場合は、親自身がその物語に共感し感動するものがないといけないだろう。
児童文学の傑作には、親が自分の子供のために創作したというものが少なくない。例えば、英国作家A・A・ミルンの「クマのプーさん」は、3歳の息子クリストファーのために作った童謡が発端。息子が成長すると、今度は息子が持つクマの縫いぐるみが活躍する物語を構想し、有名な児童文学が生まれた。
日本でも人気の「きかんしゃトーマス」も、英国人牧師のウィルバート・オードリーが、はしかにかかり外出できなくなった自分の息子のために書いたのが始まりだ。親が子供に伝えたいメッセージをどれだけ持っているかも問われてくる。