福島県の裏磐梯高原は冬季、雪に閉ざされ…
福島県の裏磐梯高原は冬季、雪に閉ざされ、多くの宿泊施設は休業するが、ウインタースポーツを楽しむ人たちのために営業しているホテルもある。スキー場が2カ所あり、国道459号は除雪作業が行われている。
桧原湖東岸では2月15日から17日まで雪まつりが開かれる。会場はレンゲ沼わきのサイトステーション。スノーシュートレッキングやスノーモービル遊覧が行われるほか、夜は3000本のキャンドル畑ができ、花火が打ち上げられる。
湖面が凍り、桧原湖は遮るもののない広大な雪原となる。そこをスノーモービルで走るのは痛快だ。森は積雪で藪(やぶ)や下草が覆われ、木の葉も落ちて見通しが良くなる。トレッキングも冬季ならではの楽しさがある。
スノーシュートレッキングは気流子が学生の頃にはなかったものだ。山は登るもので、逍遥(しょうよう)する所ではなかったからだ。だが山を楽しむ方法は今、多様化が進んでいる。
岩登りは、自然界から分離してクライミングジムやボルダリングへ進み、アイスクライミングが独立し、山岳耐久レースは山中を走るトレイルランへと変化した。スノーボードまでバックカントリーで行うようになっている。
「山と渓谷」(1月号)によると、この多様化を支えてきた要素の一つは装備の軽量化。昔1週間かかった縦走コースを今3~4日で踏破することも当たり前だ。だが、遭難件数は増えるばかりで、多様化を真の進歩と言えるのだろうか。