あわやホームランかと思った右翼フェンス直撃の…


 あわやホームランかと思った右翼フェンス直撃の大飛球は、悠々とした三塁打となった。マーリンズのイチロー外野手(鈴木一朗、42)が7日(日本時間8日)のロッキーズ戦で米大リーグ史上30人目となる3000安打を達成した。16年目の達成は大リーグ最速のピート・ローズ氏と並ぶ。

 オリックスから2001年に移籍したマリナーズで大リーグをスタートした年に首位打者、ア・リーグ最優秀選手など。2度目の首位打者となった04年には262安打でシーズン最多安打記録を更新した。

 10年まで前人未踏の10年連続200安打を達成。ヤンキースでは13年に日米通算4000安打に到達、今年6月にローズ氏の大リーグ最多の4256安打を日米通算で上回り、話題になったばかり。

 輝かしい数々の記録に彩られるイチロー選手にとって3000安打は、まだ途中経過のひとコマにすぎない。そう言えるほど、すでにイチロー選手は大リーグ記録だけでなく、その歴史の中で偉大とされた選手の仲間入りをしている。

 米スポーツ専門チャンネル「ESPN」が守備別に大リーグ歴代10傑を選出している。その右翼手部門の9位にランクイン。1位はベーブ・ルース、2位ハンク・アーロンである。

 打って、走って、守ってよしの見事なまでに三拍子そろえた“小さな巨人”。その誰にも真似できない美しいプレーでファンを魅了してきたのである。