温泉の福井・あわら市と恐竜の勝山市が昨年の…
温泉の福井・あわら市と恐竜の勝山市が昨年の今ごろ、タッグを組んで行った「美し国越前」観光フェアについては小欄で取り上げた(昨年2月17日)。フェアは今年も都内ホテルで観光関係者らを招いて催されたが、主催が前記2市に坂井市、永平寺町と石川・加賀市が加わって4市1町の広域連合にバージョンアップしていた。
一帯は霊峰白山に抱かれ、九頭竜川の清流が流れる地域。そこでテーマを「越前加賀宗教文化街道~祈りの道~」と打ち出した。
海外からの観光客も意識した<祈りの道 ホワイト・ヒーリング>のネーミングも新鮮だ。フェアで永平寺の小林昌道副監院は「世界にはさまざまな道があり、北陸は神仏調和の地域」だと地域色を語った。
続けて「その文化は食や伝統技能などに残っている。豊かな自然に感謝して祈る。ここが日本再生の祈りの道であってほしい」と願ったのである。各市長らが観光の目玉として推したのも、通俗の観光名所を封印しての名刹やその遺跡。
山岸正裕・勝山市長は泰澄大師開山の平泉寺、橋本達也・あわら市長は蓮如上人の吉崎御坊、坂本憲男・坂井市長は三国最古の瀧谷寺、河合永充・永平寺町長は道元禅師の永平寺、県境を越えて宮元陸・加賀市長が大聖寺など山の下寺院群というように癒やしの世界に誘う。
広域連合では早くもポスト北陸新幹線を見据え、海外からのお客様に「美し国」の魅力PRに動き出している。