街中の街路樹で、青空をバックに白い花が…


 街中の街路樹で、青空をバックに白い花が群がって浮遊するように咲いている。一瞬、コブシかな、と思わせたが、コブシはもう終わっている。それほど大きな木でもないと思い直した。

 白のほかにピンクや紅色もあるハナミズキは今が盛り。バッと華やかに咲いたと思うと潔く散るサクラのあとを受けて、小ぶりで淡い爽やかな花が少し息長く楽しませてくれる。日本から贈られたサクラの返礼に、米国が「日米友好の木」に選んだだけの気品が漂う。

 計3000本のハナミズキは、2012年から数年がかりで日本各地に植樹されるが、いまはその真っ最中。伊勢神宮内宮でも昨年4月16日に、キャロライン・ケネディ駐日米大使を迎えて植樹が行われ、大使は「日米両国の友好を表すこれ以上の美しいシンボルはない。日米関係はこれらの木のように今後も大きく成長すると思う」と挨拶した。

 ハナミズキの花は4枚の花びらに見えるが実はそれは花ではない。総苞(ほう)片と呼ばれる花を包む多数の鱗片状の葉の集まりである。本物の花は、苞の真ん中の1㍉ほどの粒15~20個の先端がくぼんだ黄緑色のかたまり。

 別名アメリカヤマボウシは、同じミズキ科で緑のみずみずしい楕円形の葉が日本のヤマボウシと似ているから。サクラに続いてハナミズキが咲き、梅雨時になると四つの白い苞片が法師に見えるヤマボウシへとリレーされる。

 亜米利加は遠くて近き花水木(稲畑廣太郎)