栃木県那須塩原市に「ハンターマウンテン…


 栃木県那須塩原市に「ハンターマウンテンゆりパーク」がある。冬はスキー場だが、夏は「ゆりパーク」となって50種、400万輪のユリが観光客の目を楽しませてくれる。今、パーク全体が花の見頃だという。

 全長1㌔のフラワーリフトに乗って眼下にユリ畑を眺め、降りると遊歩道が導いてくれる。オリエンタル、アジアティックハイブリッドなど、色とりどりで、ここでしか見ることのできない風景だ。

 ユリを育てるのは必ずしも簡単なことではない。新潟県佐渡の名産物にスカシユリがあり、球根を買って帰り、庭に植えてみたことがあった。4~5年間は花を見せてくれたが、その後は弱ってしまった。

 八百屋で売っていた北海道産のコオニユリの根を一部は食べ、残りを植えてみたこともある。翌年咲いた花には元気がなく、その年で終わった。ところがおそろしく繁殖力・生命力の強いユリがある。

 タカサゴユリである。ある年、植えてもいないのに庭に咲いたかと思うと、翌年には数が増え、小石を敷いた通路にまで茎を伸ばして花をつけた。葉は細く、花は細長く、きゃしゃで清楚(せいそ)である。

 近所の家の庭にも、道端にも、公園にも同じタカサゴユリがあった。実の中にはおびただしい数の種子ができ、風に乗って運ばれていく。その種子が根を下ろすのだ。原産地は台湾。大正時代に園芸種として移入されたそうだが、行動様式も日本的ではない。