【上昇気流】宮城県や福島県で震度6強の揺れを観測した地震は、都内でも震度4を観測。
宮城県や福島県で震度6強の揺れを観測した地震は、都内でも震度4を観測。この地震の2分ほど前にも大きな揺れがあった。私事で恐縮だが、気流子は最初の揺れに夢うつつだった。だが、2度目のは床に広がるような振動で飛び起き、立ちすくんだ。
1回目の揺れはプレート内に力がかかり、そのプレートの一部が壊れ、2回目は1回目の影響を受け、他の大部分がさらに壊れて大きな地震が起きたのだという。なるほどと分かるが、実感・実際はまた別だ。
2016年に起きた熊本地震は珍しい直下型地震で、大きな地震が1日置いて2度あった。当時、どちらが本震か、後の方であれば地震が起きた活断層沿いに近く大きな余震があるはずだがどうか、などの議論がされた。
これに対し、地球物理学者の上田誠也東大名誉教授は取材に応え「どちらかが本震ということはない。大きな余震があるかどうかも分からない」と主張した。実際、大きな余震はなかった。
上田氏はまた「地震は、それぞれが(その発生場所・時期、在り方など)大抵は初めてのものだ。『すべての地震は新しい経験である』と言えるかもしれない」と。今回その言葉を思い出した。地震はさまざまな相を持ち、思いもよらない形で生起するものである。その都度、予断なく冷静に対処しなければならない。
地震はプレート理論で理解されるが、予知はできない。今のところ、「減災」に努めるしかないことを改めて感じる。